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人材紹介・上條宏晃「やりきる気持ちを何に向けるか!」上條が次に目指すものとは

セカンドキャリア上條宏晃
プロフィール

上條宏晃(かみじょうひろあき)1989年生まれ
出身:千葉県、ポジション:FW
サッカー歴:流通経済大学付属柏高等学校⇒流通経済大学⇒ファジアーノ岡山FC(2012年 – 2015年)
現在:人材紹介

現在の状況について

今はどんなお仕事をされているんですか?

人材紹介会社の代表をやっています。いずれは、アスリートの支援に繋がる仕組みつくりを幅広くやれたらと思い、様々なサービスを準備中です。

どういった経緯でいまの仕事にたどり着いたんですか?

はい、Jリーグで4年間プレーした後、特にこれといったやりたいことはありませんでした。岡山から地元の関東に戻り、ビジネスマンとしてのレベルアップを目指し「厳しそうな業界」、「お金が良さそうな業界」を探していました。動機が不純ですよね笑。最初は保険の販売、次に不動産、その次に人材業界で働きました。
働き始めて2年目くらいですかね。少し自分にも余裕がでてきたのと、自分の経験(サッカー界からビジネス界への移り変わり)を伝えてサッカー界に恩返ししたいなって思い始めました。で、自身でアスリートの支援に繋がることを幅広くやりたいなって思い、人材紹介会社を立ち上げました。

もう少しプレー出来たのでは?

そうですね。ファジアーノ岡山で4シーズン目が終わった際に解雇通告がありました。現役を続けるためにチームを探そうかとも悩みましたが色々と考えて、引退を決意しました。入団直後からの怪我が良くならないっていうのもありましたが、日本代表やJ1トップクラスの選手として定着することが自分の中で思い描けなくなったいうのが1番の理由でした。あとは、ちょうど結婚をした年でもありました。安定した生活や家庭の基盤を整えるのも重要だなって思い、妻や両親にも相談し決めました。

5年で3つの企業と職種を経験されたんですね?

普通に考えると「5年間で3社も」って思いますよね笑。ですが、引退後ビジネスの世界へ出て5年後には自分で会社をやるって決めていたので、そこへ向けて、その時の最善の判断でキャリアを積んできたつもりです。

具体的にはどういったことをされてきたんですか?

少し長くなるので順を追って話していきますね。
1社目:保険商品の販売
外資系の企業だったんですが、「結果を出せばいい給料がもらえるんでしょ」くらいに思って選びました。結果を出さないとクビの状況なのでスキルアップにつながるかなって。
最初の2週間は入社者が30人くらい缶詰で研修を行い、座学とテストをするんですね。で、最終テストは80点ないとクビ。これまでまともに勉強なんてしてこなかったので、自分なりには対策をしたもののまったく点が取れませんでした。最初のテストはなんと100点満点中30点。さすがに焦りましたね。勉強しないとって。ここで結果が出ないと何も得られないと思っていたので、そこからは仕事前の朝や帰宅後から夜中の3時までテスト勉強をやりました。人生でこんなに勉強したことありませんでした笑。そしたら100点取れて(同期でも唯一の満点)。で、実際の営業も始まり、多くはないですが契約もとれました。すごく自信になりました。勉強でもやれば結果が出せるんだって。ただ、結果を出し続けても自分が予想してた給与形態にならないことを知って早めにキャリアチェンジしました。

2社目:不動産(某賃貸ショップ)
岡山から関東に戻ってきた時に東京で家を探しました。その際にお世話になった店舗の店長さんにすごく気にってもらえて。仕事を探してることも伝えていたので「うちで働いてみる?」とお誘い頂きました。ですが、保険業界に行ってみようと考えていたので、一度お断りしました。で、保険業を辞めたことを伝えたら再度お誘い頂き働くことにしました。不動産業は未経験でしたが、その店長さんすごい仕事が出来る方だったので、この人から学べばスキルアップするだろうって思っていたし、独立する前に必ず結果を出して店長になるって意気込んでやっていました。考えていたとおり店長にもなることができました。

3社目:人材紹介会社
不動産業にも慣れてきたころ、サッカー選手たちに何か還元できればなって思い始めていました。起業するならアスリートの支援だなって。で、「セカンドキャリア」という言葉を考えた時に、やっぱり引退後の次の世界へのつなぎ役かなって考え、人材紹介の世界に飛び込みました。ちょうど、ある企業のプロジェクトに参加できる機会があって。

そこから現在のサッカー選手への支援事業の構想につながっていくんですね?

はい、そうですね。まだ今は少しずつ形にしていければと思っていますが、人材紹介はもちろん、できれば競技を長く続けてもらいたいのでサッカー選手などのアスリートのマネジメントや代理人業、経験や思いを可能な限り現役選手に伝えるためにセカンドキャリについての講演なども行っていければと考えています。

サッカーキャリアやサッカー感について

サッカーキャリアを教えていただけますか?

小学生の時に地元でサッカーを初めて、中学も地元の学校のチームに所属していました。中学3年生ころには千葉県の選抜にもよんでもらえるようになり、Jクラブの下部組織の選択肢もありました。ですが高体連で知名度のある冬の高校サッカー選手権に出たいって気持ちもあったので流通経済大学付属高校に進学しました。
部員数は全国から選手が集まることもあり、1学年50人以上はいましたね。なんとかスタメンで出れて、高校3年時はそれなりの実績も残せたかなって思っています。ただその時点でプロからはオファーが無かったので流通経済大学に進学しました。そこでもなんとか試合に出られ、プロになるには結果を出し続けるしかないと思い4年間続けました。なんとかその頑張りも評価いただき、ファジアーノ岡山からオファーを頂き入団しました。
岡山はセカンドチーム(JFL)もあるので、トップチームで試合に出場できなくても試合ができる場があってレベルアップ、コンディション維持なども出来るいい環境でした。

セカンドキャリア上條宏晃流通経済大学付属柏高校サッカー部
セカンドキャリア上條宏晃流通経済大学サッカー部

岡山で4年プレーされて引退したんですね?

はい、トップチームで試合に出場してました。手ごたえも少しづつ掴めましたが、4年間の在籍中3年はリハビリをしていましたね。なかなかコンディションが戻らず、プレーの質もイメージ通りにならないことが多くなったり。アスリートに怪我はつきものなんで、それが直接的な原因ではないのですが、やっぱり少しずつ自分のイメージとプレーが違ってきたり。冒頭でも話しましたが自分が日本代表になってプレーしてる姿が想像できなくなってたんですよね。違うチームでプレーする選択もありましたがサッカーに対し「熱い思い」みたいなものがなくなっていて。別の世界に移る時だなって思いました

セカンドキャリア上條宏晃ファジアーノ岡山Jリーグ

こうしておけばよかったって思うことはありますか?

誰でもあると思います。過去を振り返ったり、自分の判断を失敗だったと思わない性格なんですが、1つだけあります。
具体的な練習法やチーム選びではなくて。もっと人として成長につながる行動をとっておけばよかったなって思っています。競争の世界なので多少は他人を蹴落とす気持ちが必要でもあります。ですが、社会人経験を通して最も感じたことが「何事も人との支え合いや縁で成り立ってる」でした。サッカーチームもそうですよね。きっと自分の行いは自分に返ってくる。
少し考え方が違うのかもしれませんが、競争に残るため自分の事を中心に考える割合が大きかったと思います。
人間力が上げることで様々なチャンスが舞い込んだり、楽しい出来事や経験値が増えたりと豊かな人生に繋がるんじゃないかなって今は考えています。

よりよいセカンドキャリア準備のために

今、どんなことを計画されているんですか?

はい。サッカー選手が引退後、仮にサッカー指導者をやるにしても沢山の選択肢から選んで欲しいんですよね。選手の選択肢を増やす。で、サッカー界に残るのもいいし、新しい世界に挑戦するもいいし。とにかくサッカー選手たちのポテンシャルをなくしてほしくないので。人材紹介業を通して新卒・中途採用の強化を行っていきたいです。またスポーツ全般のアスリートへのマネジメント(アスリート全般)業もやっていく予定です。

マネジメントとは具体的にはどういったことですか?

アスリートって競技に多くの時間を費やす必要性もあり狭い環境で育ってきた側面もあります。選手に関わる全ての必要なものを準備してあげるサービスを揃えたいと考えています。現役時代からの資産運用や、セカンドキャリアの紹介、体のケア、あとは選手時代に収入が少しでも入ってくるように広告塔としてのブランディングやクライアントとのマッチングなど。
結局、アスリートを断念する理由って生活の維持というか、お金の問題だと思うので、可能な限り選手にお金が生まれる環境や残る仕組み作りが出来ればと思っています
あとは自分の会社でいろんな業種の会社を作れれば、セカンドキャリアのきっかけになるかなって。
社会人未経験のアスリートたちが次の世界へのステップ(スキルアップの場)としての機能になりたいなって。そうしたらビジネス界への一歩が出しやすいと思うので。年齢の障壁も多少減らすことができるとも考えています。

サッカー界へは戻られないんですか?

はい、それも計画中です。「yokohama hardys」というチームなんですが、チーム立ち上げにあたりお声がけいただきました。選手兼GMとして関わります。チームがあることでサッカー選手たちにプレーする機会や、スタッフなどの雇用創出も狙いとしてあります。現横浜マリノスの天野さんが監督することにもなっていますし楽しみで仕方ないです。
私が在籍したのはJ2のチームでしたが、微力ながら自分のネームバリューなどをフル活用してサッカー界の底上げやビジネス界への橋渡しが出来ればと考えています

現在サッカーを頑張っている方々へアドバイスをお願いします

そうですね。大きくは2つあります。
1つ目は「競技をやりきれてますか?」です。
どんな世界でもやりきれる気持ちや実行力があれば活躍できると思います。なのでサッカー界でもやり切れる事ができれば、次の世界を心配する必要はないと思います。
2つ目は「他業界の方と交流を持ってください」です。
サッカーって競技人口多いですが、広い目でみると狭い世界とも言えます。現役の頃から違う業界や世界の方と接点をもってもらいたい。そうすることで見識を広げられ、新たな気付きや知識を得られると思うので。ただ話す時間を持つだけでも最初の一歩としては十分ですから。

セカンドキャリア上條宏晃
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