現在の状況について
今はどんなお仕事をされているんですか?
主な業務は士業の方や企業の業務効率化を図るためのクラウドサービスの営業を行っています。マネーフォワードはスピード感を持っていろいろなことにチャレンジできる会社なので本当に充実しています。

どういった経緯でいまの仕事にたどり着いたんですか?
昨シーズン中にマネーフォワードの社員の方と話す機会がありました。マネーフォワードが掲げるMVVC(Mission,Vision,Value,Culture)に共感したのと、人の良さからこの会社で働きたいって思ったのがきっかけです。
過去にサラリーマンをされていた経験があるんですね?
はい。大学卒業のタイミングで野村證券に就職しました。
プロ選手を模索しながら就職活動も行っていたのでしょうか?
就職活動を始めたきっかけとしては、一般企業の組織のマネジメントに興味が湧いたからでした。4年生になるタイミングでサッカー部の副キャプテンになったんですよね。どうやったら「チームをまとめる力」が身につけられるかって考えました。就職活動を通して、社会の人たちはどう組織をまとめているのか?を知るチャンスだと思いました。あとは思いを伝えるトレーニングにもなるかなって。
金融業界に興味があったんですか?
当初はありませんでした。就職活動を検討していた時に明治大学サッカー部OBの方と話す機会がありました。その方が野村證券で働かれていて。話しているとすごい魅力的な方で、引き込まれていきました。話がすごい整理されていて、全てにおいて繋がる話をされていて。社会人でこんな格好いい人がいるんだって。もうその時点で就職するなら野村證券にいきたいって気持ちが芽生えていました。そんなきっかけから金融業界を調べていくと、すごくおもしろい世界だなって。金融商品を通して人々の役に立つことが出来ることに魅力を感じていきました。
サッカーの道は選択されなかったんですね?
何チームか練習参加のお話をいただきましたが、ちょうど怪我があり参加が出来ませんでした。当時はJ1のチーム以外でサッカーを続けることは考えていませんでした。そんな中、野村證券の社員の方々とお会いする中で野村證券への思いが強くなり就職を選択しました。
一度、就職された後にサッカー選手を目指されたんですね?
新潟支店に配属になり、仕事もやりがいを持って楽しくやれていました。その支店に当時40歳くらいの方が業界未経験で入社されてきました。初めての業界にも関わらず、すごい結果を出すんですよね。年齢やここまでのキャリアより、自分次第で道を切り拓けるんだって刺激を受けましたね。
また、その頃リオ五輪が始まりメディアなどで目にする機会が増えてきました。自分も過去にリオ五輪メンバーを対象としたキャンプに呼ばれていたこともあり、メンバーの大半が一緒にサッカーをやっていた仲間でした。そんな光景をみていたら、もう一度あの世界に戻りたいなって少しずつ考えるようになっていきました。一度は目指していたプロ選手にもう1度チャレンジしたい気持ちが芽生えていきました。
最初にどういった行動をとられたんですか?
ファーストアクションとしては「コンディションを戻す」ですよね。すぐに明治大学サッカー部監督の栗田大輔さんに連絡をして「練習に参加させて欲しい」とお願いしました。ありがたくもOKをいただいたので仕事をやめて東京に戻り、約1か月間しっかりとトレーニングしました。
その後、ドイツのチームに入られたんですね?
大学2年生の時にスペインに留学したことがあって。その時の代理人の方にドイツ人の代理人を紹介いただきました。練習参加を経てシーズン途中に5部のチームに入り、翌シーズンに4部のチームに移籍しました。ドイツのリーグでプレーすることでよりフィジカルや守備が強化できると考えての選択でした。
その後、Jリーグのチームに入団されたんですね?
怪我がきっかけで日本でのプレーも視野に入れ始めました。その中で声をかけていただいたグルージャ盛岡へ練習参加を通してシーズン中の7月頃に正式オファーを頂きました。

数年活躍された後、プロ選手としては引退を決意されたんですね?
昨シーズン全試合出場していてパフォーマンスは悪くありませんでした。ですがステップアップを考える中で、自分が思うように選択肢をもてませんでした。サッカーをしながらも仕事をやりたい気持ちもあったので、このタイミングで仕事の選択もありかなと考えました。


その後、どのようにマネーフォワード社に入社されたのでしょうか?
現役時代にスポンサーの方と積極的にお会いしていました。サッカー界以外の方とお会いすることで視野を広げたいとも考えていました。秋田や岩手って本当にいい企業が沢山あるのですが、人手不足や後継者問題であったり、コロナの影響を受けていたりと厳しい状況を目の当たりにして、こういった企業の悩みを少しでも減らせたらなって考えていました。
その中でマネーフォワードは企業の生産性の向上だったり、その企業に携わっている士業の方たちの生産性を向上させることでそういった問題を解決できると思い入社を決めました。
よりよいセカンドキャリア準備のために
サッカーの経験が今の仕事に活きていることってありますか?
サッカーであれば点を取るためにどうしたらいいか?試合に出るためにどうしたらいいか?全て勝利やゴールから物事を逆算して考えてますよね?仕事でも一緒だと思います。プロセスも大事ですが、やっぱり結果が重要なので勝つためにどうするか?それらを考えながらやってきた行動や思考は仕事でも同じですし、結果にこだわるという部分は仕事に活きていると思います。
現在サッカーを頑張っている方々へアドバイスをお願いします
そうですね。2つあります。
サッカーはどんな形でも続ければいい
サッカーも仕事も両立すればいいと思います。そのために努力や工夫は必要ですが可能だと思います。なので、仕事の選択肢を持ちながらもサッカーをやりたいうちはとことんやればいいと思います。
もう一つは自分からどんどん情報を取りに行ってください
先ほども言いましたが秋田や岩手にいた頃にスポンサー企業へ訪問させていただいたり、サッカー選手以外の方ともよく話をしました。サッカー界以外の方や人生の先輩と話すことがどれだけ自分の視野を広げられるか知ってもらいたいです。その中から取捨選択し活用できることはすればいい。他の世界を知る事で、より一層サッカーや自分の人生と向き合えると思います。
小谷光毅(こたにひろき)1993年生まれ
出身:大阪府、ポジション:MF
サッカー歴:ガンバ大阪ユース⇒明治大学⇒ドイツ⇒グルージャ盛岡⇒ブラウブリッツ秋田⇒いわてグルージャ盛岡⇒品川CC横浜⇒東京ユナイテッドFC
現在:FinTech企業(株式会社マネーフォワード)
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