現在の状況について
現在はどんなお仕事をされているんですか?
サッカー指導者をしています。大人向けサッカースクールの運営、あとは海外サッカーチーム(クルゼイロ)の日本創始者みたいな肩書ももっています。メインは大人の方むけのサッカースクール運営、サッカー指導を行っています。
今の仕事にたどり着くまでに他の仕事もしました。ツアーコンダクターや宝飾卸関連の営業職などを経験しました。

いろいろと経験されているんですね。どういった経緯でいまの仕事にたどり着いたんですか?
様々な仕事につきながらも、ありがたいことにサッカー指導のお誘いをいただいていました。
引退して数年はあまり”指導”には興味がなかったんですが、サラーマンの経験も活かせるし、やっぱりサッカーが好きなので、この世界に飛び込みました。
現職のやりがいはどういったところですか?
主に大人向けにサッカー指導を行っているんですが、もちろんサッカーの指導自体も奥が深く面白いのですが、ただサッカーを教えればいいというものではなくて。。。
というのも様々なレベルのスクール生がいて、また仕事以外の貴重な時間をサッカーに費やしてくれてるんですよね。その方々の大切な人生の時間を頂いているので、いかにスクール生のクオリティライフ値を高めて上げられるか!ここが一番大切だと考えています。これっていう一つの正解があるわけではないので、個人個人に合わせた指導、接し方、目標設定などを行うよう努めています。奥が深いですよー。

引退して最初に社会に出る時に事前に準備したことはありましたか?
サッカーとは違った世界の方と話しました。とにかく色んな意見を聞いてみようと思い、社会人経験の長い友人や地元の先輩など。本も幅広く読み漁りましたね。
サッカー歴やサッカー感について
サッカーキャリアを教えていただけますか?
小学生:ASJSC
中学生:板橋区立加賀中学校サッカー部
高校生:浦和レッズユース
ブラジル:ニチカロンドリーナ→ミストボルドー→イビエマ→ラジェス
得意なプレーは?
前線での1対1のドリブル仕掛け、サイドからのクロス(両足)の精度です。
サッカーにおいての1番の思い出はありますか?
13歳から夢だったブラジルでの大観衆の前でプレー出来た瞬間です。「夢が叶った!」と実感しながらピッチを走り回りました。2万人ほどの観衆がいました。 ブラジル特有の男性サポーターの野太い声援を聞いて痺れながらプレーしました。 アウェーだったんですけど笑。


引退を決意したのはいつですか?
ブラジルで選手としてやっていたんですが、所属チームとの契約条件から日本でのプレーがNGでした。そのままブラジルに残ってプレーするか、引退して帰国するか。悩み・考え抜いた末に、将来のことも考え様々な思いから自主的に引退を決意し帰国しました。今思えばもう少しブラジルに残るかレンタル等で他国でのプレーもチャレンジしておけば良かったと思っています。
いつ頃から引退を意識し始めましたか?その時の気持ちは?
現役中に実力の衰えを感じたこともなかったので引退は全く意識していませんでした。
ただ引退直前に契約の問題があり、辞めざるをえなくなり悩みましたねぇ。半年ほど、生きた心地がしませんでした笑。
いざ引退して思ったことや感じたことはありました?
まだまだやれるっていう気持ちもあったので諦められない気持ちが強かったです。今は整理もつき、後悔はしていませんが。引退が早かったことが好転し、現職と未来につながったかなと考えています。
サッカーを通して身に着けられたと思うことはありますか?
1試合を通して勝利するために常に頭をフル回転させますので「状況判断力」や「分析能力」は身に付きましたね。また集団スポーツでしか身に着けられない「他者との共存」やその中でも生き残っていく必要があるので「空気を読みながらも個も出していく」ことも自然に磨かれていったと思います。

サッカーを通して身に着けたことが仕事でも活きていると思うことはありますか?
「マネジメント能力」です。
サッカースクール運営の中で最も大切にしているのは、スクール生がプレーの中で1番良い判断を選択できるように促すことです。良い選択をしたときは称賛する。上手くいかなかった時はヒントを与えるなど、個人個人に合わせた接し方を心がけています。
現職や社会にでるにあたり引退前にやっておけばよかったと思うことはありますか?
それはもう「パソコンスキル」につきます!
どうしてそう思います?
このご時世、何をするにもパソコンがあると便利だと実感してます。とくに現代のサッカー指導者には必須スキルだと思いますね。
社会にでる準備にあたりやっておけばよかったと思うことはありますか?
特にありません
それはどうしてですか?
現役時代に考えて動く癖付けはできていました。それはどの世界でも共通するだろうなと考えていたので、次のキャリアが訪れても心配はしていませんでした。
サッカー選手としてやっておけばよかったことはありますか?
これは言ってもしょうがないですが、現代の進化したトレーニングがあったらなと思います。例えば「怪我をしない為の動き」や「スピードアップ」のトレーニングです。当時あればもっと活躍できたかもしれません笑。
今考える将来の夢はありますか?
70歳過ぎても現場で指導したいです!
<最後に>よりよいセカンドキャリア準備のために
現在サッカーを頑張っている方々へアドバイスをお願いします
20年前の僕の現役時代より、現在はプロサッカー選手としてプレー出来る国・地域・カテゴリーが圧倒的に多くなっています。世界での日本人の価値も上がりましたし、かつての日本人に対する差別もほぼ無くなりました。
自分を商品と捉え、映像編集等も容易な時代になり、プロクラブへ自分を売り込む手段・ツールも増えています。プロ選手へ少しでも近づくために自己プロデュース力が大切だと思います。これはサッカー以外のどの世界でも言えますね。情熱次第で、色々な可能性があると思うので悔いなきサッカー人生を送ってほしいです。

横林洋士(よこばやしようじ)1976年生まれ
出身:東京都、ポジション:FW
サッカー歴:浦和レッズユース⇒ブラジル(ニチカロンドリーナ→ミストボルドー→イビエマ→ラジェス)
現在:サッカー指導者